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1月1日より32万人以上のハワイの勤労者および個人の健康保険料金が値上がりした。ハワイ・メディカル・サービス・アソシエーション(HMSA)の大規模な企業に雇用されるおよそ15万人の保険料が9.3%増加。中小企業の被雇用者1万5000人の保険料は11.3%増加した。個人向けプランに加入する4000人は平均で16.9%保険料が上がると見られている。
保険と医療の両方を提供しているカイザー・パーマネンテ・ハワイは、大企業の被雇用者14万390人の保険料を6.4%、中小企業の被雇用者1万9400人の保険料は平均5.9%値上げした。
保険料を統括する州の保険コミッショナーのゴードン・イトー氏は「健康保険費用を定める関係者に対し、保険料の値上がりがこのまま続くのは受け入れられないと主張しなければなりません。医療費コストの増加ペースを抑える必要があります。この30年間で健康保険料は10年毎に2倍に値上がりしてきました。年に最低賃金とインフレ率が2〜3%増加するのに対し、平均医療費6〜9%が理想的なペースです」と語る。
さらに個人プランに加入する34000人の保険料が、HMSAの場合平均19.8%、カイザーのオバマケアプラン加入者は平均24.1%値上がりする。健康保険コンサルタントのベネフィット・プラン・ソリューションズ社代表ポール・トム氏は、州に20時間以上勤務する労働者に雇用主が健康保険料金を負担しなければならないと定めた州のプリペイド保険法によって、企業が高額な保険料を払わされていると話す。「雇用主に選択肢はありません。保険会社の求めるままの請求を押し付けられています。企業の業績が左右されますが、ハワイでビジネスをする上で避けられないコストです」と同氏は述べた。
HMSAの代表に1日から就任したマイク・ストラー氏は、保険会社は州の高齢化や処方薬の高騰に伴う医療費の増加に立ち向かわなければならないと話す。「ハワイの健康を改善し保険料を抑えるためには、地域や皆様と手を取り合って働くことが不可欠です」と同氏。HMSAとカイザーは、健康保険料値上げの要素を避け慢性的な疾患を予防するため、加入者に健康的な食生活を推奨するプログラムを開始している。
(日刊サン 2018.1.6)