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ホノルル・マラソン最後のフィニシャー 仲間を集めながらゴール

Bynikkansan

12月 26, 2017

@shutterstock

 

 ホノルルマラソンに出場したほとんどのランナーたちは既に競技を終えた中、ある老婦人が、たった1人でカワイクイ・ビーチパークを歩いていた。

 10日の午後4時、それを見かけたリチャード・キヤブ・ジュニアは、帰宅する途中だったが心配になり、車を方向転換させ、様子を見に行くことにした。

 そして、ワイルぺ消防署の近くで老婦人に声をかけた。その時近くを通り掛かった女性、フェイスも助けを申し出た。その老婦人は、埼玉県志木市の林綾子さん(81)。林さんは2人に感謝しながら、最後まで歩くことを諦めなかった。

 キヤブとフェイスは、林さんを両脇から支えながら、一緒にゴールへ向かって歩き始めた。その道すがら、林さんに声援を送った通行人が1人、また1人と一緒に歩き始め、最終的にはパレードのようになった。このパレードを見たランナーの1人、マイク・シロマは、既にゴールしていたものの、コースに戻り、彼らと一緒にもう一度ゴールを目指すことにした。パレードがダイヤモンドヘッドロードに差し掛かった時、また1人の女性が加わった。その後、他の女性2人とゴールデンレトリバーを乗せた車が、このパレードをゴールまでサポートすることになった。

 ゴール直前に差し掛かると、サポートをしていた人々は、林さんが自分の力でゴールできるよう、少しだけ離れることにした。最後のフィニシャーとしてゴールした林さんのタイムは16時間23分9秒、時間は同日午後9時45分だった。

 20年前、東京の荒川で行われたマラソン大会に参加した林さんは、60歳で始めて42.195キロを完走した。その後、7つのマラソン大会を完走したが、うち4つはホノルルマラソンだった。林さんは、ゴール付近で彼女を待っていた多くの人々と記念撮影をしながら「私、スターになったみたい」と語った。

 

(日刊サン 2017.12.23)