東京を本拠地とする三井不動産の子会社であるハレクラニ社が18日、沖縄にホテルをオープンすると発表。『ハレクラニ・オキナワ』と名付けられ、沖縄伊武部(インブ)ビーチホテルプロジェクト用地として購入された土地に建設される。2019年夏にオープン予定。
ハレクラニの新ホテルは、沖縄県西部沿岸の国頭(クニガミ)郡恩納(オンナ)村の420エーカーのビーチに広がる全360室のリゾートとなり、客室からはオーシャンビューが臨める。プールにはハレクラニの象徴であるカトレアのモザイクが施され、天然温泉のスパ、4つのレストラン、バーが備えられる。
ハレクラニ・オキナワの総支配人に選ばれたのはジュン・ヨシエ氏。「沖縄本島西岸の開発の一翼を担うことができ嬉しく思います。スタッフ全員が最大の誇りを持って働けるようなホテルを目指します」と語った。
三井不動産は2015年次の事業計画によって、日本で初のハレクラニ・ブランドを銘打ったホテルとしてハレクラニ・オキナワの建設を決断したと明かす。同社は、2020年に完成予定の那覇空港の拡大計画によって、沖縄に日本、アジア、世界各国からの旅行者が増えると予想している。
ハレクラニ社は、運営責任者にピーター・シェインドリン氏が加わった2003年頃から新ホテルの開発予定地を探していた。同氏は、当時ハワイの同ホテル利用客にどこにハレクラニが欲しいか調査し、環太平洋の複数の場所を候補に考えていたと話す。「ハレクラニ・オキナワは、100年以上代々受け継がれてきたハレクラニの進化の結晶となるでしょう。2019年のオープンでハレクラニの歴史に新しいページを書き加えることができ、大変嬉しいです」と述べ、新ホテルでもハワイのハレクラニのサービス品質を提供すると加えた。
今回の新ホテルのオープンはワイキキ・ハレクラニ創業100周年の節目に当たる。ワイキキ・ハレクラニは1917年ワイキキ・ビーチで、クリフォードとジュリエット・キンバレ夫妻が創業。2人はハウ・ツリー・ホテルを買い取り「天国の恩恵を受ける家」を意味するハレクラニと名付けた。1981年に三井不動産が買収し、1億2500万ドルを投入して中規模の高層ホテルに改装。1984年に現在のハレクラニとして営業を開始した。
「ハレクラニ・オキナワのオープンはハイクラスなバケーションを求める層に対し、ホテルのブランド名と観光地ブランドとしてのハワイ、双方の価値を示す証となります。ハレクラニの名の下で際立って個別化されたサービスを味わった旅行者は、世界中の旅行者に愛されるワイキキにあるオリジナルのハレクラニに惹きつけられるでしょう」と、ハワイ観光協会CEOのジョージ・シゲティ氏。ホスピタリティ・アドバタイザー社CEOのジョセフ・トイ氏は、新ホテルの開業でハレクラニのブランドと共に、日本とアジア諸国におけるハワイのブランドも強化されると語る。「新ホテルの開業は、拡大戦略の上で重大な決断であり長く待望されていました。顧客の基盤を強化させ、新規顧客も惹きつけるでしょう」と加えた。
(日刊サン 2017. 10. 28)