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ホームレス対策のため3つの公園を無期限閉鎖

@Theodore Trimmer / Shutterstock.com

 

郡保安警察は8日午後10時からカカアコ・ウォーターフロント・パークで、違法に寝泊まりする約180人のホームレスの一掃退去を実行。ソーシャルワーカーがシェルター・ベッドを紹介するサービスも並行して行われた。

州のホームレス担当コーディネーター、スコット・モリシゲ氏は、ホームレスが退去後に戻って来るのを防ぐため、同公園と隣接したゲートウェイ・パークとケワロ・ベイスン・パークを含めた3つの公園を無期限で閉鎖すると発表。

「退去に従わない場合には警察が適切な手段を取りますが、長期的な解決には協調的対応が不可欠です。警察と福祉サービスは、閉鎖期間に公園に戻ろうとする人への対処を協力して行っていきます」と述べた。

現在ウォーターフロント・パークには120のテントに180人のホームレスが居住中だと見られている。2015年に最多の約300人に達し安全と衛生の問題が取り沙汰されて以来、最も大きな規模に増加。公園の閉園時間や違法な寝泊まり行為に対する法規則を定めるのは、郡保安警察を監督する州の公安局となる。

公安局広報担当は、実際に保安官が公園をパトロールするのか、その頻度については明らかにしなかった。

ハワイ地域開発協会CEOジェス・ソウキ氏は、公園には壊された水道施設、電柱、芝生の修繕が必要であり安全を確保するまで無期限の閉鎖はやむえお得ないと話す。

ホームレスの犬が人を襲う被害や、火災、破壊行動による被害が相次いでおり、現段階で公園には50万ドルの修繕費用が必要だと見積もっているという。

4日に公園にいたホームレスに話を聞くと、退去の準備は出来ているが次に何処へ行ったらいいかわからないという声が大半だった。

ホテルストリートのアパートの家賃が1カ月500ドルから900ドル近くに値上がりし住めなくなったという男性は、周囲のホームレスが破壊行動を行う理由を「州の対応が酷いので、その反感をぶつけている」と話していた。

 

 

(日刊サン 2017. 10. 14)