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ハワイ最高裁が28日、ワイキキのゴールドコースト沿いにある防波堤の維持責任は州にあると判決を下した。
2943~3019カラカウア・アベニューに走る防波堤は、州が何十年と修繕・維持を負っていたが、2007年に当時の司法長官マーク・ベネット氏が防波堤は私有物であり州の資金を修繕に使用しないと判決を下した。防波堤の範囲にあるコンドミニアムとアパートメント10棟とで結成された非営利団体ゴールド・コースト近隣協会は、元ハワイ最高裁裁判官のロバート・G・クライン氏に依頼し州を相手に維持管理責任の所在をかけて起訴。「第1審裁判、中間上訴裁判、最高裁でも勝訴を得ました。判決の結果は州に支払いを義務付ける内容ではありませんが、10年かけて1度は拒否した責任を州に認めさせたことが重要なのです」と、クライン氏。弁護士費用は35万ドルにも上るが、住民達は最高裁の判決に歓喜に沸いた。
ワイキキ選出の州下院議員トム・ブロワー氏は「防波堤はブロックが崩れており、解決できるのは朗報です。政府が責任を持つべきだと考えます。私を含め支持する議員は多いでしょう」と述べた。
州当局は修繕費用は不明とコメント。近隣協会メンバーは防波堤が10年間で危険な状態にまで劣化が進んでおり、2018年の議会での資金の捻出が必要だと話す。渦中のエリアはハワイでも最も高価な住宅街の1つ。不動産情報サイトによれば、コンドミニアム販売価格は160~379万ドルとされる。
(日刊サン 2017. 9. 9)