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マカオ・香港への家族旅行へ出発の前日、93歳になる祖母が道から落ちるというハプニングに遭遇。家族全員が旅行は幻に終わったかと思っていたが、祖母は思いのほか元気いっぱい。出発の朝は、全身打撲で起き上がれないかもしれないと最悪のことを予測していたのだけれど、みんなの心配をよそに、全く身体のどこ一つとして痛い所はないという。今まで、何度も困難を生き抜いてきている大正13年生まれの祖母は、想像以上に、タフだ。  

 

家族そろって旅行に行ける感謝の気持ちを胸に、家を出発。今回は、地元の高松空港から香港国際空港行きの直行便を利用した。日本ではここ数年、都市以外の地方空港からでも簡単に、海外へと出掛けることができるようになってきた。世界との距離は益々近づき、3年前と比べても想像もできなかった程に、とても便利な世の中になったものだ。  

はじめて、香港エクスプレス航空に乗って、約3時間とちょっと。ここで、おばあちゃんの無傷事件に続き、2つ目の奇跡がやって来た。  

この日は、香港に到着後すぐにマカオに移動し、ハワイからマカオに引っ越しした友人夫婦と再会する約束になっていた。予定では、香港到着が午後6時。香港国際空港発のマカオ行きフェリーが午後7時。この便を逃してしまうと、次は2時間後の午後9時が最終便。香港到着後、高齢の祖母を連れて、たった1時間でフェリーに乗り継ぎができるだろうか…。何が何でも午後7時のマカオ行きフェリーに乗りたいと思っていた私は、神様にどうしても7時のフェリーに乗れるようお願いしていた。  

すると…たまたま飛行機が定刻よりも30分も早くに香港国際空港に到着! おかげで、スムーズにマカオ行きフェリーのチケットを購入し、希望通り午後7時出発のフェリーにちゃんと乗ることができた。フェリーに乗って、1時間。入国を済ませて、いざ、マカオ上陸。出口では、仲良し友人夫妻が最高の笑顔で出迎えてくれた。

「少しでもはやくマカオに到着できるよう、追い風が吹いてくれたんだね〜!」  友人の優しいこの一言が、旅で少し疲れて緊張していた私の心を、優しくほぐしてくれた。  

 

約1年振りの再会を果たした私たちは、再会した瞬間から話が止まらず、結局、ホテルで乾杯し、カジノを見学し、食事を済ませると時計の針は夜の12時をまわっていた。それにしても、私たちのペースについてくる祖母93歳は元気に食欲も旺盛!きらびやかな夜の街を前に、一段とおしゃべりになり、大興奮。  

そんなこんなで、マカオ・香港家族旅行の第1日目が早くも幕を閉じた。 

つづく…。

 

(日刊サン  2017/8/23)

 

大森 千寿
香川県生まれ。一人っ子。8才の時に韓国ホームステイを経験。12才の夏休みはオレゴン州にホームステイ。16才でオレゴン州のハイスクールに1年間留学。2003年自分探しで訪れたNYで運命の人と出逢い国際結婚。2010年ハワイにホテルコンドミニアムを購入したことがきっかけとなり、ハワイで過ごす時間が増える。現在はアーティストで夫のアダムウェストンのマネージメントをしながらハワイ、NY、日本を拠点に活動中。

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