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DBEDTの経済予測、GDP成長率を下方修正

@PIXTA

 

 

ハワイ州の産業経済開発観光局(DBEDT)は、今年の成長率の予想を0.5%低くし、2017年から今後3年間は緩やかなペースで経済の成長が続くと発表した。当局が11日に発表した第3四半期の経済予測は、経済全体の成長が予想よりも遅いペースとされた一方、観光客数と観光客の消費額の予想値は引き上げられた。

当局は、ハワイのインフレ調整後の今年のGDPは1.4%の増加と予想し、5月に予想した1.9%の増加から下方修正。合衆国経済分析局が8月に公開したデータでハワイの今年の第1四半期のGDP増加率が0.9%に留まった事が明らかとなり、当局は2017年の予想GDPの数値を下げた。2015年と2016年は全ての四半期でGDP成長率が2%を超えており、0.9%という数字はこの2年間で最も低い。

「ハワイの経済基盤は揺らいでいませんが、少し伸び悩び始めています」と、DBEDTのディレクター、ルイス・サラヴェリア氏。「ハワイは2017年の半年間で全米で2番目に低い失業率を誇っており、この半年で460万人の観光客を迎えた観光業界も好調です」と同氏は加える。

DBEDTは年内だけでなく今後数年間の予想GDP成長率も減少させた。2018年は当初1.7%の予想から1.5%へ、2019年は1.6%から1.4%、2020年も1.6%から1.3%へと下方修正されている。

DBEDTのチーフエコノミストであるユージーン・ティアン氏は、今回の下方修正の発端となった経済分析局のレポートに驚いていると話す。「第1四半期で成長率1%を下回っていたのには大変驚きました。実際に医療業界や建設、卸売、製造業を含む複数の分野は好調とは呼べず、減退傾向にあります」と同氏は述べた。

DBEDTは成長率は低下しても、観光業界の記録的な好調は今後も続くと予想している。今年の予想観光客数は3.2%の増加率で920万人と予想。2%の増加率で910万人とされていた前回の予想から上方修正された。さらに、観光客の消費額も5.1%の増加で165億5千万ドルとしていた前回の予想から、6.5%の増加率で167億8千万ドルと数字を引き上げている。「予想消費額の増加の主な要因は物価の上昇です。例えば、2017年の6か月間でホテル宿泊料金は6%増加しています。衣料品は5.8%、ガソリン代は20.4%も価格が上昇しました。これらはすべて観光客が多く消費するものです。観光業界の実質的な伸びは他の不調な業界を補う程ではありません」と、ティアン氏は述べる。

DBEDTは2017年の半年で建設分野では500人以上の雇用が失われたと話す。「建設業界への朗報は、2017年の半年間で民間の建築許可発行額が15.6%増加したことです。建築許可発行額の増加は、来年の業績に反映されるでしょう」と、述べた。