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固定資産税、知ってました? あなたの年収の3%が上限だって!

そろそろ皆さんのお手元にホノルル市から「固定資産税支払い」の通知が届いているころだと思います。締め切りは8月21日です。まず半期分だけ、と思っている方も多いと思いますが、なんと、満額を支払わなくてもいい“特典”がホノルル市から提供されているのを知っていましたか?

 

コンサルタントでリアルターでもあるイング・清子さんはこのほど開いた「ハワイ生活の知恵セミナー」で、「不動産物件所有者に対しての固定資産税の税控除」と題して講演した。それによると、2018会計年度(2018年7月1日から2019年6月30日)では年収が6万ドルを超えない人の場合は、税控除の対象になるという。幾つか条件もありますが、「年収6万ドル以下」以外の条件は①所有物件が住宅控除を受けていること(55歳以上の所有者は8万ドル、65歳以上は12万ドルの控除が受けられているはずです。固定資産税の通知表の中にホーム・エグゼンプションの欄を参照して下さい。この欄がゼロの人は早く申請してください。これを受けていないと条件を満たさないことになります)②ほかに物件を所有していないこと(貸家を持っている人は対象になりません)③あなた以外の家族が所有者の名義に入っている場合はその人の年収も加えて合計が6万ドルを超えないこと――などです。

固定資産税が年収の3%より低い場合も対象にはなりません。つまり、年収は1万ドルに満たない場合も、最低300ドル(これが下限です)は支払わなければならないので、対象にならないのです。

 

例を挙げると、年収が3万ドルの場合―3万ドルx3%=900ドル。900ドルがあなたの固定資産税の上限ですから、それ以上の固定資産税を支払う必要はありません。固定資産税で1200ドルが課されていれば、申請すれば来年からは1200-900=300。300ドルは控除される勘定になります。ソーシャル・セキュリティーだけが収入のすべて、という人には大きな特典です。

月額2000ドルのソーシャル・セキュリティー・ベネフィットを受けている人は年額24000ドル。それに3%を掛けると720ドルが固定資産税の上限ということになるので、それ以上支払っている人には“朗報”という訳です。

 

リアルターであるイングさんでさえも、このホノルル市のプログラムがあることを最近まで知らなかった、という。「英語でのパンフレットは発行されているが、日本語のインフォメーションは皆無なため多くの日本語を主とする人々はこのプログラムの存在を知らないのです。大きな家に住みながら、固定資産税の支払いが負担になる人にとってはとても大切なプログラムです。出来るだけ多くの人に知ってもらいたくって、このセミナーを開催しました」とイングさん。   

 

ちなみに2018年度からの税控除を申請しようとすれば締め切りは2017年10月2日(当日の消印有効)です。「ハワイ生活の知恵」を活用しましょう。

英語に問題のない人はホノルル市予算局税控除課、オフィスの場所は715 S. King Street #505、電話(808)-768-3205に問い合わせて下さい。

 

リアルター  イング・清子さん

 

(取材・文  新名 瑛  /  日刊サン  2017. 8. 1)