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バラク・オバマ前大統領の母校でもあるハワイの有名私立高校を卒業したクリスチャン・グティエレス被告に6日、自然保護区の貴重な海鳥を虐殺した罪で45日間の懲役が言い渡された。検察と野生生物保護活動家は、連邦で保護対象下にあるコアホウドリを残虐に殺害した罪の最大量刑である1年間の懲役を求刑していた。
被告とプナホウ私立高校のクラスメート数名は2015年にオアフ島西端の岬でキャンプ。訴状内容によれば、カエナ・ポイント自然保護区付近で15羽のコアホウドリをバット、マチェーテ、エアガンを用いて殺害。コアホウドリの足を切り落としたり、複数の鳥を括りつけて崖から海に投げ落とし、巣と卵を叩き壊したとされる。被告は3月、動物虐待と窃盗を含む訴状内容に有罪を認めず無罪も主張しない不抗争の答弁を申し立てた。仲間の圧力と両親の手前、関与を当初は否定したからだと弁護士は話す。被告は法廷で、仲間に加わらない勇気があれば良かったと話し、人々が怒り不快になる理由が理解できるし自身を恥じていると述べた。
量刑が宣告される法廷では、検察のテーブルにアホウドリのぬいぐるみが置かれ、環境法廷裁判官のジャネット・キャスタグネティ氏に州職員が事件の与えた影響を説明した。
自然保護団体パシフィック・リム・コンサベーションでエグゼクティブディレクターを務めるリンゼイ・ヤング氏は「被告は私が地球で大好きな場所を殺害現場に変えてしまいました。私が人生をかけてきた保護活動の努力が台無しになり、心も砕けました」と涙を流して話した。
検察側は量刑手続きの文書で、コアホウドリはネイティブハワイアンにとって「尊敬する先祖と守護霊」の象徴として文化的に重大な生物であり、平和的な鳥類として愛されていると述べた。被告の弁護士は、事件当時被告だけが18歳であったため裕福なティーンとして社会的な制裁を受けており、他の加害者は少年裁判所で内密に処理されていると話す。被告は事件の責任を認め反省し、精神面の医療ケアを求めた。盗まれた監視設備の賠償の一部として1000ドルの支払いと、200時間の奉仕活動も科せられており、45日間の懲役を終えた後はニューヨーク大学に戻る事を希望している。