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単発エンジンの軽飛行機がモアナルア・ガーデンズ近くの高速道路の橋の下に墜落する事故が30日に起きた。

飛行機に乗っていた3名は重傷。事故の目撃者は、飛行機が通行の多い高速道路のわずか2フィート上空を通過しておりもっと悲惨な事故になり得たと話している。

「ホノルルの都市部で飛行機の墜落事故が起きるのは大変稀です。現状、乗員に死亡の可能性は無く重傷で済んだのは幸運と言えるでしょう」と、市の緊急医療サービスのコリン・ウォン氏は話す。

救急隊員によれば乗員3名は全て20代で、クイーンズ・メディカル・センターに搬送された。事故が発生したのは午後1時30分。落下したパイパーPA-28機体は墜落直後に炎上し、35名の消防隊員が現場に駆け付け消火活動に当たった。

目撃者は、落下速度が速くエンジントラブルがあったように見えたと話す。

「高度を上げようと必死な様子でした。突然高度が下がり右に急旋回した後は地面に向かって落下していました。恐ろしい光景でした」と、H-1を運転していたラッセル・シモオカさん。

近くのガススタンドに居たハーレー・ボーンさんは、墜落現場に向かい機体の中の乗員に声をかけた。3名は意識がありハーレーさん達の手を借りて機体から脱出できたがショック状態に見えたという。

「機体はズタズタで酷い有様でした。3名に『飛行機が出火しているので今すぐあなた達を脱出させなければなりません』と繰り返し伝えました」と、ハーレーさん。

墜落した機体のオーナーは、ジョン・P・ミュラー氏。同氏はハワイアン航空に勤務し機体整備を担当した経験があり、エアクラフト・メンテナンス・ハワイという小型飛行機のエンジンを専門とした会社を家族経営している。ミュラー氏は事故にあった3名に機体をレンタルしたこと認めたが、彼らの身元の公表は避けた。

同氏は1日、「パイロットと乗客、そしてその家族の皆さんのことを思い心を痛めております。悲劇を最小限に抑えたパイロットを称え、被害者の救助に手を貸して下さった方々に感謝いたします。機体は新しいエンジンを搭載しており事故歴や修理歴も一切ありません。事故の起きたフライトの1時間前にも問題なく飛行していました」と声明を発表。

連邦航空局と国家運輸安全委員会が事故原因の調査を進めている。