日本政府より発表された平成29年春の外国人叙勲受賞者を受け、元国務次官補のジェームズ・A・ケリー氏(80歳)への叙勲伝達式が27日、在日ホノルル日本国務領事館内の総領事館邸で執り行われた。 ケリー氏は、1959年から82年まで米海軍に所属し、その間68年にハーバード大学にて経営学修士号(MBA)を取得。77年には、国防大学も卒業している。1983年から86年まで国防次官補代理として国際安全保障を担当した後、86年から89年ロナルド・レーガン政権時に安全保障担当大統領特別補佐官兼国家安全保障会議アジア担当上級課長を務めた。2001年にはジョージ・W・ブッシュ大統領から東アジア・太平洋担当国務次官補に指名された。2005年に退任するまでの間北東アジアの安定を優先事項として同盟国の連携重視を掲げ、日米同盟の堅持及び強化に貢献した。 また、戦略国際問題研究所(CSIS)太平洋フォーラム所長を務めるなど、知日派米国人として日米同盟の強化、米国内の対日理解促進に寄与したこと等が認められ、今回旭日中綬章受賞となった。 伝達式では、ケリー氏とともに日米同盟の強化に尽力し、同じく今年瑞宝大綬章を受賞した加藤良三元駐米大使等からもお祝いの言葉が寄せられた。
(取材・文 実紀カバットバット)