プナルウ・ヴァレーのトレイルで300~400フィートの高さからハイカーが落下し死亡する事件が1日夜に起きた。
ホノルル消防局が午後7時前に、7人のハイカーが遭難したと通報を受けた。エアー・ワンがすぐに現場へ向かったが、天候条件が悪く、ヘリを利用した救助活動は開始できなかった。ハイカー達は、仲間の1人がはぐれており落下したかもしれないと訴えた。安全なシェルターへハイカー達6人を避難させ3人の救急隊員が付き添い夜を明かした。ホノルル消防局のデビット・ジェンキンス氏は「ブランケットや水、最低限の装備を持込みました。快適とは言えませんが安全にシェルターで1晩過ごす事ができました」と、語る。一方、別の消防隊が捜索を続け、午後11時前に谷の裾野で行方不明のハイカーを発見した。
救助活動は明けた2日朝の日の出と共に再開され、遺体の回収も行われた。生存した6人のハイカーの救助は、ハイク・ステアーでも遭難者がいると通報を受けたため一時中断された。「天国の階段」と呼ばれるコースを目指し迷った2人の遭難者を無事に救助し、ヘリコプターがプナルウ・ヴァレーに戻ったのが午前8時。残ったハイカーの救助が再開された。
当局によると、プナルウ・ヴァレーのトレイルは一般に開放されておらず、トレイルに入るには私有地を通る必要があるという。 落下し死亡したのは、マーシャル・フリードマンさん28歳。フィラデルフィア州出身で、6年前にハワイに移住しワイキキのチーズケーキ・ファクトリーでマネジャーとして勤務していた。同僚は2日の朝に悲報を耳にし「彼はとても良い人でした。皆、ショックを受け悲しく思っています」と述べた。チーズケーキ・ファクトリーは彼の死を悼み「私達の友人でありマネージャーの彼を失い深く悲しんでいます。何よりも彼の家族にお悔やみ申し上げます。彼は私達のチームのかけがえのないメンバーでした。この困難な時を乗り越えるためスタッフのサポートに全力を注ぎます」と声明を発表した。フリードマンさんの家族によると、ジョージ・ワシントン大学で日本語と中国語を専攻したフリードマンさんはレストランでも語学力を生かし、海外のゲストとの会話を楽しんでいたという。
【週刊ニュースダイジェスト 5/31〜6/6】