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医療保険代替案に抗議し、議事堂前で「ダイ・イン」デモ

トランプ大統領によるオバマケアの廃止と、代替案に抗議し3日「ダイ・イン」デモが行われた。手作りの墓石を模したプラカードを掲げ熱い地面に横たわったデモ参加者が並び、ハワイ州会議事堂前はまるで墓地の様相となった。掲げた墓標には、米国医療保険法(AHCA)の施行が死因であると刻まれていた。

「健康に問題を抱えているのに、保険に加入する十分な予算が無い人が沢山います。オバマケアで保険が適用されたのに、今度は廃止されてしまうなんて悲劇です」と、デモ参加者のスチュアート・ロビンソンさんは述べる。

議会予算局によると、5月に下院を通過した新しい保険制度では2026年に保険未加入者数は2300万人となり、低所得者向け医療保険メディケイドの予算は8340億ドル削減される。

元ハワイ共和党の上院議員であるサム・スロム氏は、オバマケアと呼ばれる現行の保険制度は破滅的で、抗議活動はやりすぎだと話す。「暇を持て余している人達の感情的な行動だと思います。なぜオバマケアのような機能せず害をもたらす制度を維持しろと抗議するのか理解できません。保険制度が抱えた多くの問題の解決策を探すべきですし、医療の専門家の意見に耳を傾けるべきでしょう」と、スロム氏。

一方、デモの現場に訪れたウィリアム・ブラウン医師は、医療保険制度の専門家が抗議者の声を聞くのは重要だと話す。「医療保険の専門家として、ハワイや国内の様々な専門分野を通して得た意見を考慮する事は大変重要です。保険制度の変更によって起こり得る事象のうち何が重大かを見出し、責任を持って書面に残す事が大事です」と、ブラウン医師は語った。 墓標を掲げたデモ活動はベレタニア・ストリート沿いに続いた。

【週刊ニュースダイジェスト 5/31〜6/6】