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笑顔の島、バリ島 (その2)

ハワイに住む前は、年に1、2回は必ずバリ島へ休暇に出掛けていました。  

この広い世界には、たくさんの美しいリゾート地があるのに、なぜ毎回バリ島を選んでいたのか?それは、今になって振り返ると一番の理由は、バリ島に住む人々の笑顔に会うために通っていたのかもしれません。  

 

インドネシアでは、9割ほどがイスラム教徒ですが、バリ島では島民の9割がバリ・ヒンドゥーという教えを信仰しています。インドのヒンドゥー教にバリ島独自のヒンドゥー教が混ざり合った宗教で、あらゆるところに神が宿るという教えです。  

人々は、家の中のあらゆる場所や道端にまで、とにかく様々なところへ何十カ所もお供え物をお奉りします。それを来る日も来る日も続けます。私たちが旅をしていても、街のいたるところで、毎日お祈りをしている方々を目にしました。  

バリ島に住む人々の笑顔がとにかく素敵で癒されるのは、日々の生活の中で心を込めて何度も祈り、そして多大な感謝をしながら生活をしている。それが人々の顔に表れ、輝いているからなのかもしれません。  

子どもたちは裸足で、未だに家には電気が通ってない集落もある。裕福とはほど遠い環境の中で、その日暮らしをしている人々が、人懐っこくて幸せ溢れた最高の笑顔をする。当時、とても疲れていた私はバリ島の人々から癒され、そして生きる力を頂いていたように思います。  

 

バリ島を表す際に、「神々の住む島」と表現されることも多いですが、バリ島は何か人生において大切なことを想い出させてくれる、そんな島なのかもしれません。

 

(日刊サン  2016/9/20)

 

大森 千寿
香川県生まれ。一人っ子。8才の時に韓国ホームステイを経験。12才の夏休みはオレゴン州にホームステイ。16才でオレゴン州のハイスクールに1年間留学。2003年自分探しで訪れたNYで運命の人と出逢い国際結婚。2010年ハワイにホテルコンドミニアムを購入したことがきっかけとなり、ハワイで過ごす時間が増える。現在はアーティストで夫のアダムウェストンのマネージメントをしながらハワイ、NY、日本を拠点に活動中。

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