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いつも、どこかで世界的なイベントが行われている街、ニューヨーク。先週末は、世界中から200を越えるアートギャラリーが集結して、「フリーズ・NY」というアートフェアが開催された。

ここで言うアートフェアとは、参加費を支払うと誰でも参加できるフェアではなく、選ばれたギャラリーの、厳選されたアーティストの作品のみが展示されるアートフェアのことだ。  

フリーズ・NYが開催された場所は、マンハッタン北東部のランドールズ島。ここは、マンハッタンとブロンクス、クイーンズに挟まれた小さな島。  

私たちは昨年同様、35丁目のフェリー乗り場から30分毎に運行されている船に乗船。船に揺られて約30分。世界中から集まった様々なアートを見に、島へ行く。満席の船の窓は、人々の熱気で曇り、色々な国の言語が大音量で飛び交い、お祭りみたいだ。早朝からの大雨で洪水警報が発令されたにも関わらず船は溢れんばかりの人。毎回フェアに行くたび、人々のアートの関心の高さを目の当たりにする。  

 

 

このアートフェアは3日間。なぜ、土砂降りの雨の中行ったのかというと、直感。夫、アダムの「今日行きたい」その感情に従った。  

会場に到着すると、傘を持参したにもかかわらず頭から雨水がしたたり落ちる程びしょぬれ。寒さに凍えながら、温風が出ている場所を探しふと目の前を見ると、なんとそこには、アダムの芸大時代の恩師の作品が。  

次の瞬間、先生が真横に!思いがけず30数年振りの再会を果たしたのだ。先生は大喜びして何度もアダムを抱きしめ、もう、嬉しさを隠しきれない。  

目が輝いていて、60代にしか見えない先生はなんと御とし89歳!未だに第一線で作品を発表し活躍を続けている。ちょうど、今の時間だけ会場に居たらしく、絶妙なタイミングが先生との再会を引き寄せてくれた。  

 

 

先生とは、また後日ゆっくりお会いする約束をして、巨大な会場を歩き始めると、今度はすぐにマイアミ在住のアダムの幼なじみと、彼のお兄さんに遭遇。彼らのお母さんが有名なアーティストで作品を展示しており、たまたま1日だけNYに帰って来てフェアにいたのだ。  

実は、恩師もマイアミの幼なじみも、アダムが連絡を取ろうと手帳に書き込んでいた二人だった。たまたまその日を選んで、心の声を聴いてアートフェアへ足を運んだことで、シンクロニシティが起きた。  

 

 

直感を信じて行動すると、自分の想像した以上のことが起きる。そのことをまた強く実感した面白い1日だった。

 

大森 千寿
香川県生まれ。一人っ子。8才の時に韓国ホームステイを経験。12才の夏休みはオレゴン州にホームステイ。16才でオレゴン州のハイスクールに1年間留学。2003年自分探しで訪れたNYで運命の人と出逢い国際結婚。2010年ハワイにホテルコンドミニアムを購入したことがきっかけとなり、ハワイで過ごす時間が増える。現在はアーティストで夫のアダムウェストンのマネージメントをしながらハワイ、NY、日本を拠点に活動中。

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