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Hawaii週間ニュースダイジェスト 2017年3月15日(水)〜21日(火)

日本の国費留学生にハワイの学生が選出

在ホノルル日本国総領事館で15日、2017年度文科学省による専修学校奨学生の表彰式を行った。今年度はハワイ在住のジョシュリン・カスティーヨさんが、日本語通訳・翻訳専攻部門の奨学生に選ばれた。3年間の奨学金が授与される留学生にアメリカ合衆国から選出されたのは彼女1人だけ。カピオラニ・コミュニティ・カレッジに通うジョシュリンさんは4月から日本の文化外国語専門学校に入学し、2018年3月まで日本語を学ぶ。その後は同校で2020年3月まで通訳・翻訳分野を究める予定。写真は表彰式で奨学生証書を授与する三澤総領事と、ジョシュリンさん。

 

2017東京国際ギフトショー 参加企業を募集

ハワイ州の産業経済開発観光局(以下、産経観光局)が、今年秋に開催される東京インターナショナルギフトショーに設けられるハワイパビリオンで、地元製品をPRする企業を募集している。ハワイパビリオンは、ハワイで生産された商品の輸出を図る企業、最大70社が集まる展示スペースとなる予定。ギフトショーは日本で開催される最大の国際貿易展示会で、個人向けギフトや商品、装飾品等を扱う4100社以上が参加する。今年は9月6日から8日まで東京ビッグサイトで開催。主催団体はこの3日間で、20万人以上のバイヤー、卸売業者、流通業者が来訪すると予想している。

「ギフトショーは、ハワイのユニークな製品を世界各国から訪れる方々へアピールする機会となります」と、産経観光局ディレクターの、ルイス・P・サラヴェリア氏。「貿易分野での成長を促し、世界中でも認知され特に日本で人気の『ハワイ』のブランド価値を高めるでしょう」と述べた。昨年のギフトショーでは、ハワイ企業62社が1500万ドル以上の売上予想額を見込んでいた。

産経観光局は出展費用の一部に、合衆国中小企業局の州貿易拡大プログラムからの交付金を適用する。ギフトショーのハワイパビリオンは、産経観光局がハワイ製品の輸出を増加させるために着手してきた戦略の一端を担っている。

 

日本の人気居酒屋『塚田農場』ハワイ1号店をオープン

日本で人気の居酒屋チェーン『塚田農場』が、ハワイで初の店舗をハワイ・コンベンション・センター近くの新設ビルにオープンする。

塚田農場は、『契約農家からテーブルまで』のモットーを掲げ、産地直送された新鮮な食材を使い、地方の農家の活性化にも貢献している。ハワイでは、アロウン・ファームスやマウイ・ファーマーズ、カネシロ・ファームスなどを含む、オアフ島、マウイ島、カウアイ島の10数の農家と契約を結んだ。エグゼクティブ・シェフのシンゴ・サトウ氏考案の美人鍋料理、ハワイ島の鶏料理、ラーメンなどが提供される。

「材料の新鮮さを生かし、人気の日本居酒屋のスタイルに新しい楽しみを持ち込みたいと考えています。持続可能な環境への取り組みや、地産地消、自然食材にこだわりを持っているお客様のニーズを実現したいです。当店は新鮮な農産物と、責任を持って育てられた畜産物が並んだ、まるで農家の家庭の食卓にいるような体験をしていただける演出です」と、サトウ氏。

塚田農場は1731カラカウア・アヴェニューに建てられた2階建てレストランとしてオープンする。バーや宴会席、貸し切り利用に対応する2階ロフト席も用意されている。

現在は月曜日から土曜日の午後5時~10時までの営業。土曜日以外の平日は、ランチサービスもしている。4月10日のグランドオープン後は、ランチタイムとディナータイム営業を本格的に開始する。

 

第65回 桜の女王に小学校教師のヘザー・オオモリさん

ハワイ大学出身のヘザー・キヨミ・オオモリさんが18日、満員となったシェラトンワイキキの会場で、新しいチェリー・ブロッサム・フェスティバル・クイーンの栄冠に輝いた。オオモリさんは教師であり、特別支援教員。2008年にミリアニ高校を卒業。心理学の学士号と小学校教員課程の修士号を持つ。現在はダニエル・K.イノウエ小学校で教師として勤めている。彼女はクイーンとして地域奉仕活動に従事していきたいと話す。

デビット・イゲ知事から女王の冠を授けられたオーモリさんは、「地域奉仕活動を行い、恩返しする事を楽しみにしています。生徒と一緒に奉仕活動を行うのが大好きなんです。チェリー・ブロッサム・フェスティバルに貢献してお礼をするのが待ちきれません」と語った。

クイーンのオーモリさんとプリンセスに選ばれた5人の女性達は1年間、ハワイにおける日本文化の大使として国際的に活動する。今回女王の座を争ったのは総勢15人の女性達。大会前に出場者は文化的教養、スピーチスキルの研修やリハーサルに数か月を費やしてきた。オーモリさんには女王の称号の他にも5000ドル相当のヴァイオレット・ニイミ・オオイシ奨学金が与えられた。

チェリー・ブロッサム・フェスティバルはハワイでも長い歴史を持つ文化イベントの一つ。出場者は、日本文化の知識の深さや、東西文化を融合させる特性を問われる。 第1プリンセスに選ばれたのはクリスティー・ヒロイ・マエシロ-タキグチさん。タキグチさんはミス・ポピュラリティにも選ばれた。

女王とプリンセス達は今後、地域奉仕活動イベントを含むさまざまな場に登場して活躍していくだろう。チェリー・ブロッサム・フェスティバルの詳細はhttp://cbfhawaii.com/から。

 

 

大統領令差止め判決に対しSNSで#BoycottHawaii

ワイキキの人通りは賑わいを増している。今年1月の旅行関連の消費が約16億ドルの経済効果を州にもたらし、昨年より10パーセント以上増加したと発表された。ソーシャルメディアで流行しているハワイへのボイコット運動はハワイの旅行産業の成長に悪影響を及ぼすだろうか。当局は結論を出すには早すぎると答えている。

ハワイ州判事が15日に、トランプ大統領の2度目の入国禁止令に対し執行差し止めの判決を下したことにより、ハワイはソーシャルメディアのやり玉に挙げられた。判決が下された数字時間後にはトランプ大統領の支持者らは、ツイッターでハッシュタグ『#BoycottHawaii』を生み出し、ソーシャルメディア利用者へ『ハワイへのボイコット運動』を叫び始めた。

「他国から攻撃の標的になる立場を理解しているはずのハワイがなぜ?」と、疑問視する声すら上がった。「ワールド・トレードセンターが破壊されるまで、アメリカの歴史上最も死亡者の多い本土攻撃であった、パールハーバーの襲撃を忘れたのか」、と。

 

ハワイ観光協会でチーフ・エグゼクティブを務めるジョージ・シゲティ氏は、「司法長官と心は同じです。ハワイにとって正しい行動です」と述べ、入国禁止の大統領令執行に反対する州司法長官の決断を支持する見解を示した。シゲティ氏はボイコット運動が州の経済に影響を与えるか否かを判断するには、時期尚早だと話す。「ハワイへの渡航をためらう声は耳にしていません。むしろハワイに訪れたいという声の方が増えています」と同氏。

ハワイの訪問者数は、本土からの旅行者がおよそ60%を占める。一方、入国禁止令が発効された場合に影響を受ける6か国からの旅行者は1%に満たない。

少なくとも1人はボイコット運動を支持する旅行者はいるようだ。ワイキキで16日木曜日に出会ったテッド・ジマノウスキさんは「私はこの国を守る事が最重要事項だと思います。その点でボイコット運動に賛成です」と語った。

しかし取材では、大多数がボイコット運動を馬鹿げていると思っていると回答。「ハワイの司法長官は正しい事をしました。美しいハワイに、平等に旅行者を呼び込むべきです」と、旅行者のジョー・ケルハーさん。「ボイコット運動にも反対ですが、入国禁止令に対して判事が取った行動も支持できません」と話す旅行者のデイビッド・ボウイさんのように、どちらも反対する声もあった。

ネット上で#BoycottHawaiiに引き寄せられたのは、トランプ大統領支持者だけではなかった。ハワイ州に訪れる人が減少したとしても構わない、入国禁止令執行停止の判決を支持する人達による#BoycottHawaiiを利用したツイートも数百件見られた。

 

ハワイの女性オーケストラ楽団、ディズニーランドで演奏

ハワイで唯一女性だけで結成されたオーケストラのグループが、地球で最も幸せな場所ディズニーランドで演奏するチャンスに恵まれた。ビデオ・オーディションに応募し、出演を勝ち取った“プライオリー・チェンバー・ストリングス・オーケストラ”は、3月25日にファンタジーランドのステージに立つ。『カリブの海賊デッドマンズ・チェスト』や、スターウォーズのテーマ曲など、ディズニーに関連した曲目を演奏する予定。さらに同グループはフラートン・カレッジで開催されるアナハイム・ヘリテージ・フェスティバルにも参加する。ハワイからの参加はこのグループだけ。フェスティバルでは全米から集まった他の22校のオーケストラと腕前を競う。ディズニーランドのコンサートレビューは以下。https://youtu.be/BofXavz3v2w

 

パールハーバーから韓国へ原子力潜水艦が出航

北朝鮮との緊張が高まる中、パールハーバーを本拠地とする原子力潜水艦コロンバスが朝鮮半島周辺の海上軍事演習に参加する。 アメリカ海軍は韓国周辺の海上に、4隻の駆逐艦とコロンバスを含む、2つの海上任務部隊を配備した。

アメリカ国務長官のレックス・ティラーソン氏が17日に武器開発計画の脅威が高まれば北朝鮮に対し先制して行動を起こす可能性があると発表し、20日から定例演習が開始された。

今月初めに北朝鮮が弾道ミサイルを4発発射し、日本付近の海上に落下した事を受け、ティラーソン氏はアメリカの『戦略的忍耐』の時間は終わったと述べた。そして韓国に終末高高度防衛ミサイル(通称THAAD)と呼ばれるミサイル迎撃システムを配備。THAADのレーダーシステムを脅威と見た中国はこの配備に抗議を示している。

北朝鮮のキム・ジョン・ウン総書記は今年の初めに、アメリカ本土まで届く射程距離を持つ核兵器である「大陸間弾道ミサイル」の試験が最終段階に入ったと発表した。

さらに最近になり北朝鮮は、同国の宇宙計画における画期的な進歩としてキム総書記が称賛した高推力エンジンの試験を実施した。

韓国周辺の海上にはアメリカ海軍の2つの任務部隊が派遣され、韓国海軍と共に海事戦略、技術、実践の強化を実施すると報じた。

アメリカ海軍はこれまでも『米韓同盟を強化し地域の安全性を改善する海上軍事演習』を実践するため、定期的に韓国周辺の海上で航空母艦を用いた演習を行っている。

 

「この演習は韓国とアメリカの合同海軍の強さと決意の一例でしかありません。世界で最も強固な同盟関係が、韓国における定期的な演習と海上で共に実践することで生まれた絆により、さらに強く深い同盟関係へと成長します」と、航空母艦演習の司令官であるジェイムス・キルビー海軍少将が述べた。

演習には、専門的な意見交換、対潜水艦の訓練、対艦兵器の訓練、コミュニケーション訓練、防空演習、対機雷対策などが含まれると報じられている。

韓国艦隊の参謀長であるチェ・サンモク海軍少将は、「防衛演習は米韓の海軍の協力体制を強化し、将来の北朝鮮からの一方的な攻撃から韓国を守るため、両海軍の協力防衛体制を維持する目的で実施される」と述べた。

演習には第2空母航空団と、4隻のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦、USSコロンバス、第72任務部隊とP-3、P-8哨戒機も参加する。