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HEALTH ハーブを食べて自然治癒力をつける

Bynikkansan

4月 11, 2017

ハーブとは?  ハーブの語源はラテン語で、草を意味するハーバに由来しています。道端に生えている草、山や森、草原、熱帯雨林にある植物など、地球上に生えているあらゆる植物がハーブで、その中でも特別に医療などに使われているメディカルハーブ、香りを楽しむキッチンハーブ、観賞用のハーブなどに分かれています。ハーブはよく「香草」と書かれて販売されていることが多いですが、確かに味というより香りの強いものがほとんどで、食べる以外にも活用されています。アロマテラピーと言われる芳香療法はそのひとつ。ハーブに含まれるごくわずかな「香り」の正体、製油(エッセンシャルオイル)を抽出し、その香りで私たちの心や体にプラスの効果を与えるというもの。まずは、ハーブにどのようなチカラがあり、どのような効果があるのかを検証していきましょう。

 

メディカルハーブの効果効能

メディカルハーブとは、含まれている成分を健康維持のために使おうとするもので、薬用植物そのものを示す場合もあります。また、メディカルハーブは伝統的な療法、代替療法で自然治癒力を利用します。健康に役立ち、身近に手に入りやすいものですが、あくまでもハーブは食品であり薬ではありません。多くのハーブは安心して使えますが、子どもやお年寄り、妊娠中の方は使用量を控えるなど、医師に相談してから利用しましょう。

 

代表的なメディカルハーブのプロフィール

 

〜 セージ 〜  殺菌作用に優れ、発汗緩和にも

昔から長寿のハーブと呼ばれ、健康に良く効能豊富なので、色々な使われ方をしています。更年期特有のホットフラッシュを抑えるのにも効果あり。

 

〜 エキナセア 〜 免疫力を高め、感染症を予防

風邪やインフルエンザ、カンジタ、尿道炎などの感染症予防に最適。花粉症にも良く、症状が出る前から活用すると効果的だと言われています。

 

〜 カレンデュラ 〜 肌荒れや日焼け後のスキンケアに

殺菌、炎症作用があります。日焼けした肌や軽いやけどには煮だした液を湿布すれば炎症を抑える効果あり。

 

〜 ウスベニアオイ 〜 ハーブ名は「マローブルー」

肌や粘膜のトラブルに用いられます。粘膜質が豊富でのどの痛みや咳、胃腸や尿道の炎症に役立ちます。皮膚の組織を引き締めるタンニンも含んでいるため美肌作りにもおすすめです。

 

〜 エルダーフラワー 〜 フラボノイドが豊富

発汗作用、利尿作用、神経を鎮める鎮静作用などがあります。欧米ではインフルエンザの治療薬としても活用。ハーブティーとして飲めばデトックスがスムーズに。

 

〜 ジャーマンカモミール 〜 静作用に優れ、リラックス効果バツグン

お茶として有名なハーブ。睡眠前に、心を落ち着かせたいときに効果を発揮。また、月経痛や冷え症などの婦人科系の症状にも役立ちます。

 

〜 セントジョンズワート 〜  心を明るくするハーブ

別名サンシャインサプリメントと呼ばれる由来は抗うつ作用があること。PMSや更年期の気分の落ち込みなどにも効果を期待できます。ただし薬との併用に注意が必要なので医師に相談してください。

 

〜 ダンディライオン 〜 漢方薬としても利用されているタンポポの根

肝臓の機能を高める強肝作用、胆のうの働きを高める利胆作用、母乳の出を良くする搾乳作用もあるので産後の飲み物としてもおすすめです。

 

〜 ネトル 〜 アレルギー疾患の体質改善

クロロフィルを主成分に持つので血液をきれいにする浄血作用がアレルギー疾患に役立ちます。自然のチカラで体質改善したい人におすすめのハーブです。

 

〜 ハイビスカス 〜 疲労回復に最適

アントシアニン、クエン酸が豊富なので疲労回復、美肌効果は抜群です。お茶にすると見た目も綺麗で、飲むとエネルギー代謝、新陳代謝を高めてくれます。

 

〜 パッションフラワー 〜 神経の緊張を和らげ、穏やかな心を

植物界の精神安定剤と呼ばれるハーブ。主成分のひとつアルカロイドが中枢神経に働きかけるので向精神性ハーブとも呼ばれています。緊張や不安を和らげ、更年期によるイライラなどの改善も期待できます。

 

〜 ペパーミント 〜 メントールの香りでリフレッシュ

眠気を吹き飛ばしたり、気分をリフレッシュさせる作用があります。また、消化機能を調整してくれるので、飲みすぎ食べすぎ、消化不良にも利用されます。

 

〜 マテ 〜 ミネラルを豊富に含む飲むサラダ

男性を元気にさせる、という効果もあるこのハーブはミネラル、ビタミンが豊富な上カフェインも含んでいます。脳の働きを良くし、やる気をアップしてくれる作用も。

 

〜 マルベリー 〜 血糖値の上昇を抑え、生活習慣病の予防に

日本ではクワの葉茶として有名です。食事30分前に飲むと食後の血糖値の急上昇を抑え、生活習慣病の予防になると言われています。

 

〜 ラズベリーリーフ 〜 安産のお茶とも言われる女性に役立つハーブ

子宮や骨盤周囲の筋肉を調整する働きがあると言われ、出産時に役立つということからヨーロッパでは安産のお茶と呼ばれています。月経痛やPMSにも効果あり。

 

(日本メディカルハーブ協会テキスト参照)

 

キッチンハーブの使い方

 

 

ほとんどのハーブは食べることができますが、食用に最適なハーブは皆様もご存じのもの。イタリアンパセリ、バジル、ディル、タイム、オレガノ、セージ、パクチーなどがあります。その役割と効果効能はそれぞれですが、香りを楽しむものが中心。エスニックでエキゾチックなムードを演出するハーブを使えば、その香りだけで世界一周のグルメ旅に出ることだってできるのです。飾りにするだけではもったいないですよね。基本、生のまま食べることができるのでとっても簡単! 毎日の生活に取り入れ、健康でキレイな体作りを、そして病気にならないために自然治癒力をつけましょう。

 

ではキッチンハーブの代表的なものの効果効能、おいしい使い方を紹介します。

 

〜 バジル(スイートバジル)〜 胃腸の働きを助け、神経を鎮める

ハーブの王様と言われるバジルはイタリア料理には欠かせないハーブです。昔は薬としても用いられ、キリストの墓の周りにはバジルが生えていたという伝説があります。それゆえギリシャの教会では今でも祭壇の下にはバジルを入れた壺を置いているそうです。 主な使い方は、ジェノベーゼというペーストにしたり、ちぎってお料理にのせたりします。焼いたり煮たり、火を通すものには不向きです。

 

〜 フェンネル 〜 おなかの張りを改善。ダイエットにも人気

消化に必要な消化酵素の分泌を促す働きがあるので、食べすぎ飲みすぎに効果があります。また、体内の老廃物排出、余分な水分排出などの働きがあるので、便秘やむくみが気になるときにもよいハーブです。葉はディルに似た香りで魚料理にも合い、茎はサラダにしたり炒めてもおいしいです。

 

〜 ローズマリー 〜 血液循環を良くして心身ともに活性化

リフレッシュ、集中力アップ、記憶力を高めることでも知られているハーブ。14世紀ではハンガリーの王女がローズマリーを入れたハンガリーウォーターを使って若返った、という話しがあり、現代ではアンチエイジングに最適なハーブとしても注目されています。 火を通すと香りが強くなるので、チキンのオーブン焼きなどがおすすめ。また、オイルやビネガーに漬けて香りを移し、ドレッシングにしてもおいしい。

 

〜 レモンバーム 〜 心を穏やかにして記憶力アップ、長寿に役立つ

鎮静作用や抗うつ作用があり、精神的なストレスを和らげリラックス効果があります。記憶力を高めると言われることから長寿のシンボルとされるハーブです。 一般的にはハーブティーとして頂くことが多いのですが、ベトナム料理では生のままフォーに入れたり、オムレツで巻いて食べます。レモンに似た香りで爽やかな口当たりです。

 

〜 コリアンダー 〜

胃腸の働きを整える、アジア料理には不可欠 別名パクチー、シャンツァイとも呼ばれる、香りにクセのあるハーブ。植物としてはクセが強いため、嫌いな人も少なくありませんが、好きになると毎日食べたくなるほど独特な味。種の状態だと全くクセがなく、スパイスとして販売されています。葉は生で、サラダやスープ(トムヤムクンなど)に、また炒め物のトッピングなどに使われます。

 

ハーブレシピ

〜 ジェノベーゼソース 〜

このソースを作っておけば色々なお料理に活用できます。パスタはもちろん、お肉に塗って焼いたり、マヨネーズに混ぜてサラダソースにしたり、ピザのソースにしたり。たくさんできたら小分けにして冷凍保存も可能です。

 

<材料>

バジルの葉(生) 50g ニンニク 2かけ 松の実 50g クルミ、アーモンド、 マカダミアナッツなど 10g オリーブオイル 100cc パルメザンチーズ 大さじ2 水 少々

<作り方>

①バジルは鮮やかな色を出すために熱湯に3秒くぐらせて氷水に漬ける。

②冷えたら絞っておく。

③フードプロセッサーまたはミキサーに材料全てを入れてペーストにする。この時、水分が少なく混ざりにくければ、水を少量(50cc位)足す。 ③煮沸したガラスの容器などに入れ、冷蔵庫で保存する。小分けにして冷凍も可能。

 

〜 ジェノベーゼとアボカドのパスタ 〜

 

 

<材料2人分>
パスタ 200~250g

ジェノベーゼソース

大さじ3 オリーブオイル

大さじ2 生クリーム 100cc

小エビ(茹でる) 10尾

アボカド 1個

塩、コショウ 少々

粉チーズ 少々 イ

タリアンパセリ 少々

ミニトマト(1つを1/4に切る) 3個

 

<作り方>

①大き目のボウルにバジルソースとオリーブオイル、生クリームを入れてよく混ぜ合わせる。

②大さじ1の塩を入れた、たっぷりのお湯でパスタを好みの硬さに茹でる。茹で汁を少々取っておき、パスタはザルにあける。

③パスタと小エビを①へ入れ、塩コショウ、茹で汁少々(大さじ3くらい)を入れてよく混ぜ合わせる。このときソースが乳化するまでよく混ぜる。

④皿に盛り、食べやすく切ったアボカドをのせ、ミニトマトを飾る。粉チーズをふり、イタリアンパセリをのせる。

「ハーブとスパイスの図鑑」 (マイナビ)

 

藤沢セリカ
ハワイ・アイランド料理研究家。アンチエイジングアドバイザー。ハーブコーディネイター。 料理研究家の母から料理を学ぶ。ハワイ滞在と子育てをきっかけに料理研究家へ。その後さまざまな国へ渡り、現地のレストランなどで修業し、多国籍料理への造詣を深める。多国籍料理ベースのオリジナリティある家庭料理をTV、雑誌、書籍などで発表し、好評を得る。著書に「おうちでハワイアンごはん60」(宝島社)、「Theハワイアンパンケーキレシピ」「ケトジェニックダイエットレシピ」(河出書房新社)、料理担当書に「ワインの図鑑」(マイナビ)などがある。
オフィシャルホームページ「アロハデリ」 http://www.aloha-deli.com