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HAWAII! OISHII! ハワイイ! オイシイイ! Vol.4

Bynikkansan

6月 4, 2016

HAWAII! OISHII!
ハワイイ! オイシイイ!

コラム@ココナッツラバー #04

 

 

「いろんなココナッツオイルが売られていて、値段もまちまちだけど、一体どこのブランドを買ったらいいの?」とよく聞かれ、私は返答に困ってしまう。だって各社、ラベルに書かれている内容はてんでんばらばら、どこでどんなふうに作られたココナッツオイルなのか、知りたい情報がきちんと表示されていないのが実情だからだ。表示義務である“Nutrition Facts”(栄養成分)にしたって不親切。ココナッツオイルのいちばん大切で、いちばん知りたい栄養素である、中鎖脂肪酸やラウリン酸の含有量は表示されていない。老眼の目をラベルにくっつけて細かな文字を追っても徒労、自己紹介くらいちゃんとしてよと、睨みつけたくなる。 バージン? オーガニック?  ココナッツオイルの選び方。

 

私たちが買うことができるココナッツオイルは大きく分けて2種類ある。ひとつはバージンココナッツオイル、もうひとつは精製・漂白・脱臭されたココナッツオイルだ。 バージンココナッツオイルはココナッツの果肉からオイルを抽出する際に余計な処理をせず、トロピカルな風味や香りが生きているオイルだ。手間と時間をかけて発酵分離させたり、加熱をせずに遠心分離器にかけて抽出したものは“Extra virgin”とか“Raw”と表示されることが多く、値段は高め。60度以下で低温圧搾された品は”Cold Pressed”とか“Virgin”と表示されていることが多い。

 

これらの表示は付加価値のある宣伝文句になるから、各社せっせと表示している。 果肉をいったん乾燥させてから圧搾した、割安なオイルは表示もそっけなくなりがちだ。 またアメリカ農務省の“USDA ORGANIC”の認証表示があれば、化学肥料や農薬を使っていない安心の証であるとともに、衛生管理もある程度は担保できる。遺伝子組み換えをしていない”NON GMO”マークを付けている製品もある。

 

そしてもうひとつの精製・漂白・脱臭されたココナッツオイルについて。今、巷では精製されたオイルより、バージンオイルのほうが健康効果が高いといわれるが、最新の研究では逆転報告もされているのだ。

 

続きは次回のお楽しみに!

 

ココナッツオイルで、 血糖値を上げないポテトの食べ方。 「ポテトは大好きだけど、高GI値だから食べるのを控えている」という、ヘルスコンシャスな人は少なくない。でもココナッツオイルを加えれば、血糖値の急激な上昇を抑えることができる。しかも自然の風味が増しておいしくなる。

 

オキナワンスイートポテト

〈材料〉 オキナワンポテト(紫芋)、ココナッツオイル

〈作り方〉 ①オキナワンポテトを蒸すかオーブンで焼く。 ②一口大に切って少しマッシュする。 ③ココナッツオイルを好きなだけかけて和える。

 

 

ココナッツオイルのラベルは可愛いけど、内容は各社各様でばらばら。統一してくれる機関がほしい。

トッピングにココナッツフレークを散らすと、紫と白の色どりがきれい。オキナワンポテトの紫にはポリフェノールの一種アントシアンが豊富だ。

 

奥山夏実 おくやまなつみ●フリーランスライター


『クロワッサン』の特約記者を25年続け、東京を拠点にハワイは毎年、半年ほど滞在。近著に『ココナッツオイルバイブル1、2』、『HAWAII住むように暮らす』(ホノルルの博文堂でも発売中)など。