HAWAII! OISHII!
ハワイイ! オイシイイ!
コラム@ココナッツラバー #03
ココナッツネクターは、ココヤシから採れる自然の甘味料のこと。
ココヤシの花が咲く、茎の部分を切って樹液を取り出し、水分をほどよく蒸発させただけのフレッシュ&ナチュラルなシロップだ。加熱していないから酵素が生きていて、16種類のアミノ酸、ビタミンB群、カリウム、マグネシウム、亜鉛や鉄などのミネラルがとても豊富。ストレートに甘いというより、旨みやコクやわずかな酸味を感じる滋味深い味わいだ。 100%天然のココナッツネクターは 低GI値で、血糖値を暴れさせない!
そして特筆すべきは、甘味料なのにGI値(グリセミックインデックス)が35%という低さであること。GI値は炭水化物が消化されて糖に変化する速さを表す数値で、GI値が80%以上と高い食品群は、グラニュー糖、上白糖、じゃがいも、はちみつ、うどん、精白米などだ。 お腹がすいている時にこうした高GI値のものを食べると血糖値がピューンと跳ね上がり、インスリンが大量に分泌されてすい臓に負担がかかり、低血糖症や糖尿病のもとになりかねない。インスリンは中性脂肪を合成するので肥満の原因にもなる。また、血糖値が急上昇すると体内のたんぱく質が糖の分子と結びついて糖化し、活性酸素を発生させて老化を加速してしまう。 血糖値を暴れさせず、いかに手なずけておけるかは、健康を左右する大切なポイントだ。
低GI値であることが表示された食品も増えてきているので、選択肢に加えてみてはいかがだろう。 イースターにリリコイ!? ハワイでなら、家庭菜園でも鈴なりの実を収穫できるリリコイ。英語名はパッションフルーツで、名は花に由来する。パッションには、“情熱”という意味以前に、“愛ゆえの痛み、受難”という意味がある。花の雌しべや雄しべが十字架や受難にちなんだ形に似ていることから、キリスト受難の花、パッションフルーツと名付けられたのだと、ホノルルキリスト教会の関牧師にうかがった。 復活祭に向けて今はちょうど受難節、おいしいローカルのパッションフルーツでバター作りを。ココナッツオイルには酸化を防ぐ働きがあるので、保存食の鮮度と日持ちがぐっとよくなる。
リリコイココナッツバター
〈材料〉 リリコイ、エクストラバージンココナッツオイル、ココナッツネクター
〈作り方〉 ①リリコイを半分に切り、果肉をボールに出す。 ②好みの甘さにココナッツネクターを加える。 ③①とほぼ同量のココナッツオイルを加えてよく混ぜる。 ④リリコイの外皮や小さな容器に③を入れてラップをし、冷凍庫へ。2~3時間で固まる。 ⑤食べる食べる10~20分くらい前に室温に出しておく。 ⑥パンやパンケーキに塗って食べる。使いかけは冷蔵保存。
ココナッツネクターは、樹液の収穫期によって、明るいブロンズや、深いアンバーの色になる。ボトル左下にはGI値が低いことを示すマーク。
凍る段階でココナッツオイルが上部に浮いて、リリコイの果汁が空気に触れないようカバーしてくれる。食べるときは混ぜながら使う。
奥山夏実 おくやまなつみ●フリーランスライター 『クロワッサン』の特約記者を25年続け、東京を拠点にハワイは毎年、半年ほど滞在。近著に『ココナッツオイルバイブル1、2』、『HAWAII住むように暮らす』(ホノルルの博文堂でも発売中)など。 |